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「怖いですか?」  問いかけたのは意地悪をしたかったからじゃない。頷いてくれれば、まだ戻れると思ったからだ。
 掴んだシーツに刻まれた皺が、彼の気持ちを代弁しているようなのに。
「怖く、ない!」
 嘘を付くのが下手なのは、こんな時でもかわらない。引いてあげるべきだと理性が告げる。
 けれど、理性ではないものに動かされて、やわらかな頬に触れてしまえば、もう手を離すことなどできなかった。


(2015.11.16)