添い寝コンユ - SaBoTeN/冬青さま
なかなか寝付けなくて部屋を訪ねてみたおれを、まだ起きていた名付け親は笑顔で迎えてくれた。
遅い時間だというのに、そんなことを微塵も感じさせない表情に、ほっとする。
温かいお茶をという彼の優しい申し出を、時間が時間だったので遠慮したのはおれだし、寝物語を求めたのもおれだけれど。
小さな子供向けの絵本を持ち出した名付け親は、やはり小さな子供にするみたいにおれを後ろから抱き込んだ。
間近から声がする。落ち着いた声音は、低く優しく耳元で響く。
子供みたいだとくすぐったく笑う声は、長くは続かなかった。
なぜだろう。
よく通る彼の声ははっきりと聞こえてくるのに、内容が頭に入ってこないのは。
なぜだろう。
彼の声と頁を捲る音に混じって心臓の音が強く響くのは。
短い絵本を読み終えた彼が、眠れませんか?と問いかけてくる。
返事が出来ないまま強く目を閉じたおれは、彼に背を向けている状況に感謝しながら、ただただ騒がしい心臓が少しでも早くおさまることを願った。
今夜はまだまだ眠れそうにない。
冬青さまより頂きました!
先日一緒に添い寝CDを聞いた際に、後ろからぎゅってしながら絵本を読むコンユをおねだりしました。
おねだりした自分、ぐっじょぶ(´▽`)b
いただいたイラストをみながら久しぶりに携帯でぽちぽちssを打ち込みました。
だってキュンキュンしたんだもの。
冬青さん、ありがとうございました!
(2012.10.24)