小ネタ2


「んんっ」
 これでもかってほど開かれた脚は大きな手に固定されて閉じることができなかった。
 そんな余裕もない。
 後ろ手についた両手は身体をささえるだけで精一杯だ。
 自らの制御を離れた手足の震えは、身体に触れる手のひらごしに彼にも伝わっていることだろう。
「…っ、ぁ…」
 開かされた脚の間で溢れた蜜を丁寧に舐め取る動きは新たな蜜を溢れさせることになり、呼び水のごとくコンラートの更なる愛撫を誘った。
「も、や……」
 いまにも爆発しそうで、やめてほしいのに、まるで聞こえていないかのように彼の行為には終わりが見えない。
「だ、め……っ、ぁ…」
 だんだんと必死さを増した静止の声に反比例して強くなる刺激に、耐え切れるわけがなかった。
 追い詰める彼だけでいっぱいになった頭の中は、ひときわ大きな悲鳴とともにやがて真っ白に染まりきり、端正な彼の顔を汚してしまったことに対する罪悪感と、同時に生まれた僅かな興奮から目を背けるように目を閉じれば、溜まっていた雫が目元から零れた。


(2013.01.01)