小ネタ24
跨がせるようにして膝に乗せた身体を腕の中に閉じ込めた。
瑞々しい肌はよく手に馴染む。
背骨のラインに沿って滑らかな肌をなぞっていけば、息を詰める小さな声が聞こえた。
「……んっ」
面積の小さな下着の肌と布地の境目を指先でなぞると、むずがるように腰が揺れる。
慰めるように腰を撫でてから、今度は足首から順番に筋肉の筋を辿った。
ふくらはぎの丸みややわらかい大腿の感触を楽しむ間も、時折、膝の上の身体が小さく揺れる。
押し付けられた下腹の変化に気付いてはいるけれど、あえて知らぬふりをした。
「コン、ラッド……」
間近の距離で向けられる視線が、熱を孕んでいた。
けれど、やはり羞恥心にはまだ勝てないようで、続く言葉は無く、すぐに肩口に顔を埋められてしまった。
もっと強請ってくれればいいのに。
いくらでも与えてあげるから。
「ユーリ」
顔が見たくて、呼びかける。
水分を多く含んだ彼の瞳が自分だけを映す瞬間が、とても好きだ。
「キスして欲しいな」
「なっ……」
鼻先が触れ合う距離でねだると、彼は驚いた様子で目を見開いてから、唇を尖らせた。
たぶん、羞恥心が邪魔をするのだろう。
太ももの付け根でかわいく結ばれたリボンの端を指先に絡めた。
ほんの少し力を入れるだけで解けてしまうそれを解かぬように気をつけながら、指の中で弄ぶ。
「お願い、ね?」
与えれば、与えられることを彼は知っている。
ためらいがちな指先が、頬に触れた。
「……ん、っ……は、ぁ……これで、い……?」
たどたどしい口付けは煽るには十分で。
指先に僅かな力を込めれば、小さなリボンはあっけなく紐へと形を変えた。
(2014.05.31)