小ネタ４４
「あっ……ん、っ」
深いところまで繋がって、ユーリは高く掠れた声を上げた。
身体の中がコンラッドでいっぱいだ。言いようのない圧迫感に、くるしくて息があがる。そんなユーリの状況を察してか、根気強くコンラッドは慣れるのを待ってくれるのだけれど。
「んんっ、ぁ……」
強張りをとこうと呼吸を繰り返してもうまくいかないのは、コンラッドの熱っぽい吐息や、彼の顎先から滴り落ちた雫を肌に感じるせいだった。微かな刺激にさえ肌が粟立ち、繋がったそこを強く締め付けてはびくびくと腰を震わせる。
くるしいのに、きもちいい。
「コン、ラッド……ぁ、あ」
身体が跳ねるたびに生まれる甘い感覚を求めて、ぎこちなく腰をゆらめかせたユーリを見下ろして、コンラッドが目を眇めた。
勃ちあがって震える中心へと、コンラッドの指が絡まる。すっかり濡れそぼったそこは、軽く扱かれただけで達してしまいそうで、ユーリはダメと小さく悲鳴を上げた。
「まっ、て。やっ、あ」
繋がる前にも、準備と称してたっぷり前と後ろを弄られて、コンラッドの手や口でいかされたばかりなのに。
「おれ、ばっか、ぁ、あ、あっ」
自分ばかりではいやだと止めるために伸ばした手は、腰を引いたコンラッドに再び奥を穿たれて、空を掴むことしかできなかった。
「や、だっ、ぁ、あ、あ……」
ぱたりと落ちた手が、シーツを掴む。縋るものを求めて白い布に大きな皺を作りながら、ユーリは朱に染めた目元を滲ませた。
「やっ、いく、から」
また、自分だけ。
やめて欲しくて口にしたのに、コンラッドは唇の端を少しだけ引き上げるばかりだ。
「も、だめ、んっ……ぁあ」
「いいよ、いって」
「あ、ああっ！」
ナカの感じやすい場所を擦られて、先端から新たな蜜が滲み出す。指の腹で敏感なそこを弄られて、ユーリは頭が真っ白になった。
(2016.10.12)